際だった失政がないにもかかわらず、「劇的に」支持率が低下したのは、有権者たちが今政治過程に求めているのは、「劇的なもの」それ自体だからである、というのが私の提出する仮説である。

彼らは「劇的に支持率が低下した」という事実そのもののうちに、「政治過程に期待するもの」をすでに見出して、それなりの「満足」を得ている、というのが私の仮説である。

「劇的な破綻」、「劇的な制度崩壊」、「劇的な失敗」・・・そういうものが「緩慢な破綻」や「進行の遅い制度崩壊」や「弥縫策が奏功しない失敗」よりも選好されている。

人間的諸活動のtheatricalization (劇化)と呼んでもいい。
社会制度が破綻することによって自分自身が「いずれ」受けるはずの苦しみよりも、社会制度が劇的に破綻するのを「今」鑑賞できる愉悦の方が優先されている。

劇化する政治過程・カオス化する社会 (内田樹の研究室)

「社会制度が劇的に回復するプロセスに参加することの愉悦」という選択肢が我々に残されているのかどうかが大問題ですね。

(via inouedai)

(via inouedai)

This was posted 1 month ago. It has 9 notes.
  1. aznyan-ultimate reblogged this from inouedai
  2. whr-w211 reblogged this from inouedai
  3. ak-hi reblogged this from kikuzu
  4. sobaudon reblogged this from inouedai
  5. kikuzu reblogged this from inouedai
  6. kikuzu reblogged this from inouedai
  7. inouedai posted this